斜位・斜視
- ジョイビジョン奈良.OptMatsumoto(1級.眼鏡作製技能士)
- 2020年10月30日
- 読了時間: 4分
更新日:4月1日
【斜位・斜視・複視】
眼が二重に見える・視線の切り替えがしんどい方へ
「斜視・斜位」とは何か? そして、なぜ正しく検査・補正されるべきなのか?
眼が二重に見える、時々片目が斜視になる、遠近の視線移動に時間がかかる…。
こうした症状の多くは、両眼視機能の不具合によるものであり、放置することで深刻な視覚負担・生活機能の低下につながることがあります。
両眼視機能の基本構造と異常
私たちの眼は前方に並んで存在しており、それぞれの眼が異なる角度から情報を取得します。その差異(視差)を統合し、立体感や奥行き、距離を正確に認識する機能を「両眼視機能」と呼びます。
両眼視には以下の3段階があります:
1. 同時視:両眼で同時に見る力
2. 融像:2つの像をひとつに統合する力
3. 立体視(深径覚):空間の奥行きや距離感を認識する力
この一連の機能がスムーズに働いてはじめて、「快適に見ること」が成立します。
しかし、斜位や斜視といった眼位異常があると、視線のズレが生じ、物が二重に見える(複視)などの困難が表面化します。
【斜視と斜位の違い】
• 斜視:常時、片眼が注視点から逸脱しており、両眼視ができない状態
• 斜位:通常は両眼視が可能だが、片眼を隠すとズレが表れる「潜在的なズレ」
斜位はほとんどの人に存在しますが、補正力(融像力)が不十分な場合、眼精疲労・頭痛・集中困難などを引き起こします。
【複視】とその見極め
複視(物が二重に見える)症状には、脳神経疾患によるものと、視機能由来のものがあります。
突然発症する複視は、まず医療機関での診断が必要です。
一方で、脳疾患の影響がなく、慢性的な違和感として複視を感じている場合、両眼視機能異常による複視の可能性が高く、適切な補正によって大きな改善が期待できます。
【斜位・斜視・複視】へのアプローチ
──精密な検査 × 緻密な補正 × 視覚神経の理解
ジョイビジョン奈良では、以下の多層的な検査法をクロスバッテリー(相互補完)で実施しています:
• ✅ ドイツ式 両眼視機能検査(ハーゼ理論)
• ✅ 米国21項目検査(アメリカ式ビジョン評価)
• ✅ 精密立体視評価(精密ステレオテスト)
• ✅ 感覚プロファイル評価(視覚過敏・感覚処理特性との連携)
さらに、必要に応じて視機能トレーニング(視覚リハビリ)や、両眼視を安定させるためのプリズム補正などを組み合わせ、その方にとって最も快適で、自然な視覚環境をデザインしていきます。
見落とされやすい「斜位」に潜む罠
斜位は、視力が良好であっても不快感をもたらす「見え方の歪み」の原因になります。
多くのメガネ店や眼科では、「視力さえ出ていれば問題ない」という判断がなされがちですが、その裏には両眼視の不具合や、高次視機能の破綻が隠れていることがあります。
例)
• 「見えてるけどしんどい」
• 「ピントが合うまでに時間がかかる」
• 「距離感がつかみにくい」
• 「球技や車の運転で判断が遅れる」
こうした症状は、視力検査だけでは発見できません。
本物のアセスメントが、視覚の未来を守る
視覚機能を適切に評価し、補正することは、単に「見える」だけでなく、
学習・仕事・スポーツ・運転など、人生全体のパフォーマンスを底上げする行為です。
私たちは、視覚を「売る」存在ではありません。
視覚という感覚世界を丁寧に整え、
あなたの身体と心が自然に呼応する「ほんとうの見え方」をつくる専門家です。
ご相談は完全予約制で承っております。
「斜視」「斜位」「複視」──それらは決して珍しいことではありません。
ただ、適切な検査と理解がなければ、見えない苦しみとして蓄積されていきます。
気になる症状がある方、
これまでどこに行っても納得できなかった方、
ぜひ一度、ジョイビジョン奈良へご相談ください。
あなたの「見ること」が、人生の可能性に変わる瞬間を共に作りたいと願っています。
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