「眼鏡作製技能士」があれば十分? いいえ、それは誤解です
- ジョイビジョン奈良.OptMatsumoto(1級.眼鏡作製技能士)
- 2023年2月24日
- 読了時間: 3分
更新日:4月1日

「資格がある」だけでは、本当に“よく見える”眼鏡は作れません。
国家資格は「最低限の通行証」。
その先にある専門性こそが、真の安心につながります。
当店では、2022年に発足した国家検定資格「1級 眼鏡作製技能士」を取得しております。
しかし、この資格自体は“運転免許証”のようなものであり、「眼鏡を作るための最低限の基準を満たしている」という証明に過ぎません。
実際、「資格を持っているから安心です!」と大々的に宣伝する店が増えていますが、よく考えてみてください。
🚗 運転免許を持っているからといって、全員がプロドライバーではないのと同じように、資格を持っているからといって、全員が精密な視機能評価ができるわけではありません。
例えば、資格を持つだけならば、最短ルートで最低限の学習をして試験を受ければ取得できます。
しかし、それが**「両眼視機能を熟知し、視機能に基づいた理想的な眼鏡補正ができる」ことを意味するわけではない**のです。
国家資格は、かつての認定眼鏡士と比べてどうなったのか?
私は、国家資格の前身である「認定眼鏡士」の時代から資格を取得していました。
当時は、今よりも専門的な知識と技術を要求され、試験のハードルも高く、より実務的なスキルが試される資格でした。
しかし、国家資格化によって制度が整備される一方で、試験の難易度は下がり、実務経験の浅い人でも取得しやすくなったという側面があります。
また、眼鏡業界の資格制度が「医師会の意向を汲む形」で設計されたことにより、視機能や両眼視に関する本質的な部分が軽視される結果になってしまいました。
つまり、国家資格=質の保証ではなく、あくまで「最低限の基準を満たしている」だけなのです。
「資格がある店」と「視機能を熟知した店」の違い
世の中には、「国家資格持ってます!」と大々的にアピールする店が増えています。
しかし、それを全面に押し出している時点で、「資格があることしか強みがない」ことを自ら証明しているようなものです。
✔ 資格を持っていることをアピールするのは自由です。しかし、本当に大切なのは、「視機能を正しく評価し、最適な補正を行える技術と経験があるかどうか」です。
✔ 資格に頼りきっている店ほど、「視機能を正しく評価できる技術」があるとは限りません。
むしろ、資格を強調すればするほど、「資格があるから大丈夫」と思い込ませるための“看板”になっている可能性が高いのです。
✔ 当店では、資格は「持っていて当然」。その上で、視機能検査・両眼視機能評価の専門的な知識と実践を重ねてきた経験こそが、本当の違いを生むと考えています。
結論:資格はただのスタートライン。その先の実力が本物の眼鏡を生む。
当店では、国家資格の有無を論じる以前に、視機能を適切に評価し、最適な補正を行うことを最優先に考えています。
🟢 両眼視機能を無視した「資格ありきの眼鏡作り」は、視界の質を大きく損ないます。
🟢 私たちは、資格に頼るのではなく、「本当に快適に見える眼鏡」を提供するために、技術と知識を研ぎ澄ませています。
🟢 視覚に関するお悩みがある方は、ぜひ「資格」ではなく「視機能の専門家」にご相談ください。
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