「視力」ではなく、「意味」までひもとく“見え方の再構築”。視力は正常。でも目がしんどい…そんな人のために、視機能と“意味のズレ”を一緒に見直す。ジョイビジョン奈良が提案する「見え方の再構築」とは?
- ジョイビジョン奈良.OptMatsumoto(1級.眼鏡作製技能士)
- 4月1日
- 読了時間: 4分
更新日:4月11日
【はじめに:あなたの“しんどさ”は、どこから来てる?】

視力は正常。でも目がしんどい…そんな人のために、視機能と“意味のズレ”を一緒に見直す。ジョイビジョン奈良が提案する「見え方の再構築」とは?
「視力は合ってるのに、目がしんどい」
「光がつらい」「集中できない」「読み書きがうまくいかない」「眼科では異常なしといわれ、疲れ目の目薬を出されるだけ」
それでも──
「異常なし」「問題ありません」と言われて、学校では「ちゃんと見えてるんでしょ?」、
家庭では「育て方のせいじゃないの」と言われる。
医療機関では「神経質では?」とでも言いたげな空気が醸し出され、圧を感じて聞きたいことや疑問に感じたことも聞けずじまい。
本当は苦しんでいるのに、なぜか**“あなたのせい”**にされる。
言葉ではなく、“空気”や“態度”で傷ついてきた人も多い。
でもそれ、
視力の問題じゃなくて、「意味のズレ」が原因かもしれません。
そしてそのズレは、
医療の診断、学校の先生の言葉、親の思い込み──
誰かの何気ない一言=“呪い”によって、心と感覚の間に溝ができた結果なのかもしれないのです。
【ジョイビジョン奈良のスタンス:視機能から始まり、意味を紐解く】

ジョイビジョン奈良の支援の中核にあるのは、「視機能の課題を、正しく見極めて整えること」です。
眼のチームワーク(両眼視機能)や、見え方のクセを評価し、その人に合った度数でメガネを整える。
これは、どんなケースでもまず第一に行う基本軸です。

でも中には──
視機能のズレがきっかけとなり、
• 周囲の理解不足
• 否定された経験
• 自分を守るために築かれた“読めない自分”の構造
• 問題の捉え方
これらが重なって、**「複合的なしんどさ」**になっていることがあります。
そういったときには、私たちはただ“見える”ことだけに留まらず、
「なぜ、今ここでそのしんどさが起きているのか?」を一緒に見ていきます。
私たちは、あなたの中に“原因”を探すのではなく、あなたと世界との関係の中で起きている構造的なズレを整え直す。
それがジョイビジョン奈良のスタンスです。
ここは「何かをしてあげる」場所ではなく、“あなたと一緒に整えていく場所”です。
【どうやって“意味”まで扱うのか?】
表面的には「ただのメガネ調整」に見えるかもしれません。
でもその裏側では、こんなプロセスが走っています:
• 眼の使い方・見え方のチェック(視機能評価)
• 感覚処理の傾向(過敏・回避・探究・低登録)のプロファイル化
• 会話の中から出てくる「気づいていない背景」や「かけられた呪い」の発見
• 必要に応じて「心の枠組み=意味の再設定」もお手伝い
そして最終的に、
“見える道具”ではなく、“意味を整えるツール”としてのメガネをお渡しします。
【事例:読み書き困難・感覚のしんどさの裏にある“意味”】
■ 事例①「アーレンかと思ったら、“いじめの記憶”で字が動いていた」
「本を読むと文字が揺れる」「集中できない」
最初は視覚過敏やアーレン症候群を疑って、遮光フィルターや調整レンズを試したけれど──
あまり改善が見られなかった。
じっくり話を聞いていくうちに、
その子は、学校で黒板の字が読めずにからかわれた経験を繰り返していたことがわかった。
それ以来、
• 「字を見る=緊張」
• 「読めない自分を見せるくらいなら、見ないほうがマシ」
• 「字が見えても、安心できない」
という意味の上書きが起こっていた。
メガネを通して感覚の調整だけでなく、
「読めないのはおかしいことじゃない」
「しんどさには理由がある」
という対話を重ねる中で、
徐々に“読もうとする自分”が戻ってきた。
【背景にある考え方:CCF(Curse to Charm Framework)】

私たちは、ただ度数を合わせてメガネを作るだけじゃありません。
その人の中にある“しんどさの正体”を見つけて、“意味”を再構成するお手伝いをしています。
そのために使っているのが、
CCF(Curse to Charm Framework)──呪いを、おまじないに変える視点です。
「できない」「しんどい」「わからない」
そう思っていたことが、
実は環境や言葉や解釈のズレだったとしたら?
CCFでは、その“呪い”を丁寧に解きほぐし、
新しい意味とともに再解釈することで、
見え方も、感じ方も、生き方さえも変えていける可能性があるんです。
【おわりに:メガネを通して、“あなたらしさ”を取り戻す】
ジョイビジョン奈良は、
単に「目の検査」をする場所でも、
「視力に合ったメガネ」を売る場所でもありません。
“意味のズレ”を見つけ出し、
“自分らしく見える”ことを取り戻す場所です。
だからこそ、私たちは「正しさ」や「答え」を押しつけません。
それぞれの人に、それぞれの“流れ”がある。
私たちは、あなたが本来の流れ=自分らしい見え方と感覚を取り戻せるように、
そっと横に立ち、必要な道具と視点を一緒に選びます。
ここで行われているのは「治療」ではなく、
あなたと、あなたを取り巻く世界との関係を見直すプロセスです。
それが、“見え方の再構築”なのです。
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